第1回 相場とは?

トレードの「い・ろ・は」 第1回 相場とは?

このコラムでは、FX初心者の方がたに向けて、「トレードのい・ろ・は」をお話ししていきます。

このコラムに興味を持って訪れる方は、FXという金融商品を使ってお金を儲けていくということ目論んでいるはずです。

そのためにはFXそのもののルールを知らないといけません。

もちろん「上」か「下」か、動いて行く方向だけを当てに行けばいいのでしょ?と思われる方もいるでしょう。

確かに利益の源泉はその動きの中からしか出てきません。

でもそもそものルールや仕組みを知らずに取り組んで、せっかく投じた労力とお金を無駄にしてしまう人がかなり多く見受けられます。

まずは「い・ろ・は」を知ってください。

(1) 買い相場と売り相場

相場という言葉は普通に使われているので、本来の意味を見失いがちです。相場とは「二つの場」という意味です。

「相手」とか「相性」とかの「相」ですね。ニュースでも使われるため、さすがに「相場」を「あいば」と読む人は少ないでしょう。

でもよく考えてみると、何が二つの場なのでしょうか。マーケットには常に買い手と売り手が存在します。

その買いたい値段と売りたい値段の組み合わせ、それが相場(そうば)なのです。

そしてひとつの売買がダンになれば、また次のビッドとアスクが次々と現われることになります。

相場の例

相場 例

買いたい人たちの値段のことを買い相場(ビッド)といいます。また売りたい人の値段のことを売り相場(オファー、またはアスク)といいます。

ビッドとアスクが一致すれば、それは両者の意向がマッチすることになるわけで、その時点で約定(ダン)となり、もはやビッドやアスクではなくなります。

ちなみに売買が成立するダンの日本語である「約定」は、「相場」に比べるとあまり一般に使われない分「やくてい」という人がいますが、「やくじょう」と読みます。

そしてひとつの売買がダンになれば、また次のビッドとアスクが次々と現われることになります。


ビッドは値段の数だけたくさん存在しますが、その中でもっとも高いものしか意味がありません。

なぜならば売りたい人にとって興味があるのは高く売れることだからです。反対にアスクの方はもっとも安いものだけが意味があります。

したがって相場の表示は、この2つの値段を並べて「ビッド-アスク」の形となります。


具体的にはドル円での相場表示が「110.70-72」となっている場合は、110.70で買いたがっている人がいるということですし、同時に110.72で売りたがっている人がいるということです。


ビッドの値段はアスクよりも安いです。ビッドとアスクがひっくり返って「110.72-70」のように表示されることはありえません。

なぜかといえば、その場合は即座にダンになって、再び「110.70-72」のような正しい順番に戻ってしまうのです。

(2)相場で動く

ビッドとアスクの組み合わせが相場だが、その相場が相場の状態を保ったまま、マーケットは動いていきます。

相場の変動

相場の変動

相場の形のままで動くので、どんなに急激に相場が変動しても、ビッドとアスクはくっついて動きます。どんなに値上がりをしても、それに応じた高いビッドが出現してくるのです。


もしも二つの場ではなく、一本値だったらどうでしょうか。マンション販売で考えてみましょう。

マンション販売では、アスク側しか表示されていません。つまり5000万円の売り物ですよ、といった意味なので、本当は売主との交渉次第で、4000万円でも買えるのかもしれません。

「3500万―4000万」ように値段を相場で表示してくれたら、その物件のレベル感もよりわかりやすく透明性も増しますが、不動産と金融では商品性が違うのです。

 

さてこれが為替相場のひとつであるドル円で「109.80ビッドのみ」だったら、どうなってしまうでしょうか。

オファーがセットで出ていないと本当のレベルはわかりません。実際は「110.00-110.01」かもしれないのですから、どのレベルで実際に売れるのか、買えるのかがわからないわけです。困りますよね。


要するにマーケットの現在の水準を正しく認識するためには、値段が相場で表示されていることが重要なのです。

逆に言うと、相場表示のされていないものは、いくら魅力があっても手を出してはいけない金融商品といえそうです。

たとえば近頃の例でいえば、仮想通貨の中のいくつかは値段が相場で表示されていませんでした。このようなものを投資先に選んではいけないのです。

(3) 流動性

投資先として適当かどうかは、その金融商品は流動性が高いかどうかで決まります。流動性が高いというのは、なによりまず第一に値段が相場で表示されていることです。

「今いくらか」と聞いたら、必ずビッドとアスクの組み合わせで確認できるものをいいます。

24時間取引であれば、なお良いです。24時間にわたって常に相場の状態を保っていられるものが、投資に適するものなのです。


相場の状態を保っていられるということは、その金融商品が多くの市場参加者の興味を集めているということです。

しかもビッドとアスクの差額をスプレッドというが、これが最小の値刻みであることが望ましいです。


日本人が手がけるもので流動性の豊富な金融商品として、FXではドル円やユーロドル、先物取引では日経先物などが手頃でしょう。

ドル円と日経先物

ドル円の10分足チャートと日経先物チャート